樹幹注入
今日、神社でマツ材線虫病(マツクイムシ)対策の樹幹注入を行いました。明日も残りの木を施工します。現在この地域でマツクイムシ対策をしていないマツは、どのマツも枯れるリスクを背負っています。近くでマツクイムシ被害があって、何も対策をしていないものはかなり危険です。
対策としては
・消毒散布をする
・根から吸わせるタイプの薬剤を使用する
・樹幹注入を行う
どの対策も専門の薬剤を使用すべきです。消毒散布はマツノマダラカミキリ対策。下二つはマツノザイセンチュウ対策です。
この中で一番良い方法は、可能であれば消毒散布だと思います。根から吸わせるタイプはまだまだ薬効が短いため、毎年施工することになります。樹幹注入は木にとって一番危険がある方法です。幹に穴をあけるとどうなるかと、形成層に薬剤が入った場合の危険性を理解した上で、慎重に作業するべきです。
でも、今回の神社では樹幹注入をすることにしました。まず木の樹高が高く通常の動噴では薬剤が届かないのと、周囲に住宅が広がっているため、薬剤が近隣に飛散してしまうからです。根から吸わせるタイプだと、毎年施工する予算の問題がありました。
作業は薬剤の吸収が良い午前中が勝負なので、夜明けとともに開始です。以前、別の神社で夜明け前に作業していたら、近所の方に警察に通報されてしまって、職務質問されたことがありました。ちゃんと総代さんに施工日を伝えてはいたのですが。。。
今日は雪がパラパラしていて条件的には悪かったですが、薬剤は順調に注入できました。明日も順調に完了したいものです。
この神社の役員さん達は、木に対して本当に熱意があって驚かされます。残念ながら枯れてしまいましたが、以前診断した木の事や樹幹注入を行うことが掲示板に報告してありました。
それにしても寺社仏閣にはマツの巨木が似合います!
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